今日はやたらめったらカラスが多い。
繁殖の時期なのだろうか、あちらこちらで飛び回り追い掛け回しぶつかり墜落している。
カラスは嫌いだ、ゴミの日になると必ず荒らしに来る。
あれ片付けるの大変なんやぞ、コノヤロウ。
…そんな事を考えながらL嬢の散歩をしていると、病院から出てきた車と鉢合わせた。
お先にどうぞとジェスチャーして下さったのだが、その時私はカラスの事と飲みかけのコーヒーの事と今朝L嬢に脇を掬われ驚いて飛び起きた事と7代目ボトルガムの事を考えていたので、正常な判断が下せなかった。
私はジェスチャーの意味を正しく理解したL嬢を引き止め、そちらこそお先にどうぞとジェスチャーを送った。
え?という顔をされた私も同じくらい、え?という顔をしていた。
真横のL嬢も、え?という顔をしていたし、私達を遠目に見ていたカラスも、え?という顔をしていたに違いない。
繁殖の時期なのだろうか、あちらこちらで飛び回り追い掛け回しぶつかり墜落している。
カラスは嫌いだ、ゴミの日になると必ず荒らしに来る。
あれ片付けるの大変なんやぞ、コノヤロウ。
…そんな事を考えながらL嬢の散歩をしていると、病院から出てきた車と鉢合わせた。
お先にどうぞとジェスチャーして下さったのだが、その時私はカラスの事と飲みかけのコーヒーの事と今朝L嬢に脇を掬われ驚いて飛び起きた事と7代目ボトルガムの事を考えていたので、正常な判断が下せなかった。
私はジェスチャーの意味を正しく理解したL嬢を引き止め、そちらこそお先にどうぞとジェスチャーを送った。
え?という顔をされた私も同じくらい、え?という顔をしていた。
真横のL嬢も、え?という顔をしていたし、私達を遠目に見ていたカラスも、え?という顔をしていたに違いない。
私の通っていた幼稚園には、今はどうか分からないが、プールの周囲にオナモミが群を成していた。
ヒッツキムシと呼ばれていたこの草を、幼い私はその名の通り虫の一種であると思い込んでおり、この虫は虫嫌いな私にとって、チョウやダンゴムシに次ぐ怖くない虫の一つだった。
恐らく、草花に群がるアブラムシと同じ様な虫だと思っていたのだろう。
知らぬ間に服にくっつき、気付かぬまま家に帰ると、100%お袋様に
「またヒッツキムシ付けて!」
と軽く怒られ、
「悪いのは勝手に引っ付いてきたコイツやのに、」
などと思っていた為、又それに加えて取る時にイガイガが手に刺さって痛いのもあり、私はヒッツキムシが大嫌いだった。
だから、園児服にヒッツキムシが引っ付いているのを見付ける度に、何とも言えぬ憂鬱感を覚えたものだ。
勿論今現在は、ヒッツキムシは虫ではなく植物の種子である事は分かっている。
幼稚園児の頃の、所謂思い込みの一種だった(雲に乗れるだとか、サンタが居るだとか)。
卒園以来あの丸いヒッツキムシをとんと見掛けなくなり、少し寂しい気もする。
平たいヒッツキムシを見掛けても物足りない。
幼稚園児の時に出会ったのが平たいヒッツキムシだったとしたら、私はヒッツキムシ即ち虫だとは思わなかっただろう。
あの丸々としたヒッツキムシだったからこそ、私はヒッツキムシ即ち虫だと思ったのだ。
ヒッツキムシの事だけでここまで文が書ける事を思えば、或いはあの丸いヒッツキムシが好きなのかもしれない。
でも、ヒッツキムシが私を移動する為の足として勝手に利用していた事を考えると、やはり少し腹が立つ。
今度服に奴が引っ付いているのを見付けたら、陽当たりの良さそうな手頃な土の上に思い切り投げ付けてやろう。
ヒッツキムシと呼ばれていたこの草を、幼い私はその名の通り虫の一種であると思い込んでおり、この虫は虫嫌いな私にとって、チョウやダンゴムシに次ぐ怖くない虫の一つだった。
恐らく、草花に群がるアブラムシと同じ様な虫だと思っていたのだろう。
知らぬ間に服にくっつき、気付かぬまま家に帰ると、100%お袋様に
「またヒッツキムシ付けて!」
と軽く怒られ、
「悪いのは勝手に引っ付いてきたコイツやのに、」
などと思っていた為、又それに加えて取る時にイガイガが手に刺さって痛いのもあり、私はヒッツキムシが大嫌いだった。
だから、園児服にヒッツキムシが引っ付いているのを見付ける度に、何とも言えぬ憂鬱感を覚えたものだ。
勿論今現在は、ヒッツキムシは虫ではなく植物の種子である事は分かっている。
幼稚園児の頃の、所謂思い込みの一種だった(雲に乗れるだとか、サンタが居るだとか)。
卒園以来あの丸いヒッツキムシをとんと見掛けなくなり、少し寂しい気もする。
平たいヒッツキムシを見掛けても物足りない。
幼稚園児の時に出会ったのが平たいヒッツキムシだったとしたら、私はヒッツキムシ即ち虫だとは思わなかっただろう。
あの丸々としたヒッツキムシだったからこそ、私はヒッツキムシ即ち虫だと思ったのだ。
ヒッツキムシの事だけでここまで文が書ける事を思えば、或いはあの丸いヒッツキムシが好きなのかもしれない。
でも、ヒッツキムシが私を移動する為の足として勝手に利用していた事を考えると、やはり少し腹が立つ。
今度服に奴が引っ付いているのを見付けたら、陽当たりの良さそうな手頃な土の上に思い切り投げ付けてやろう。
眠い眠い眠い眠い眠い。
寝ても覚めても眠気が治まらない。
一時眠気が襲ってくるなどというレベルではない。
文字通り眠気が一日中居座っている。
嫌だ嫌だ、あぁ鬱陶しい!
今目の前に睡魔が具現化して現れたなら、私は一寸も迷い無くソレに殴り掛かる。
足元に赤い水溜まりが出来た頃には、恐らく眠気もすっかり覚めている事だろう。
ドラム缶にソレを収め、セメントをたっぷり流し込み、蓋をして舗装前の道深くに埋める。
翌日、そこにアスファルトが延ばされていくのをコートのポケットに手を突っ込んで見届け、帰宅して机に向かう。
暫くして再び感じた眠気に、はっとして振り向くと、ソレがニタニタ笑って立っているのだ。
私はソレに殴り掛かり――
ふと目が覚める。
何だ夢か。
…夢?
背筋に悪寒が走り、ゆっくりと振り向くと―――……、
寝ても覚めても眠気が治まらない。
一時眠気が襲ってくるなどというレベルではない。
文字通り眠気が一日中居座っている。
嫌だ嫌だ、あぁ鬱陶しい!
今目の前に睡魔が具現化して現れたなら、私は一寸も迷い無くソレに殴り掛かる。
足元に赤い水溜まりが出来た頃には、恐らく眠気もすっかり覚めている事だろう。
ドラム缶にソレを収め、セメントをたっぷり流し込み、蓋をして舗装前の道深くに埋める。
翌日、そこにアスファルトが延ばされていくのをコートのポケットに手を突っ込んで見届け、帰宅して机に向かう。
暫くして再び感じた眠気に、はっとして振り向くと、ソレがニタニタ笑って立っているのだ。
私はソレに殴り掛かり――
ふと目が覚める。
何だ夢か。
…夢?
背筋に悪寒が走り、ゆっくりと振り向くと―――……、
